もうひとつのライフワーク
いよいよ激動の2020年も年の瀬が迫ってきました。こんにちは、ボウニンゲン2号です。
これまでは、小生の大学時代の遺産とも言うべき、8ミリフィルム映画のデジタル化について話してきました。この分量だけでも結構なものがあり、老後の時間つぶしには十分なのですが、実はその大学時代より更にさかのぼること数年、高校時代の遺産もまた存在したりするのです。
80年代当時。
スマホ?携帯電話?・・・いやいや、インターネット? 家庭用ビデオカメラ?・・・なにそれ?という時代。そもそもテレビ番組を録画するビデオデッキですらまだ十分には普及していませんでした。パソコンといっても富士通のPC8801くらいのもので、言語はBASIC。動く映像を作るにはフィルムしかなく、情報はもっぱら新聞や雑誌から。
そんな時代とはいえ、自主制作の映像というものはそれなりに作られていました。
そこに「ヤマト」「ガンダム」を中心としたアニメブーム。
なれば自主制作のアニメーションというものが作られていくのは必然の流れでした。8ミリフィルムとコマ撮りアニメーションの親和性がいいこともあり、むしろビデオよりも作りやすかったわけです。
NHKの若者向け番組(笑)「YOU」で、自主制作アニメの特集が組まれたり(ゲストが手塚治虫と富野喜幸!)、アニメ雑誌でも全国の自主制作アニメが紹介されたりしていました。庵野秀明も参加していた大阪芸術大学を中心としたダイコンフィルムとか、東海大学の「うにくらげPart2」などなど、さらにご近所の筑紫野市にある筑紫高校でも作られている・・・などという情報をよくもまあ、手に入れていたものだと思います。
で、まあ、数人の友人たちと「自分たちも作ろうじゃないか」ということになって、やってるうちに手が足りなくなってきて、募集したらそれなりに人が集まってきて、放課後は皆でわいわいドタバタしながら作画作業。文化祭近くなったら、とりあえず出来てる分だけ撮影して、文化祭で「上映会するよ」と告知したら、視聴覚室に入りきれないほどの人が集まってしまったり。
そんな35年くらい前のフィルムもまだ手元にあるわけで、なれば、と、フィルムスキャン。
これでも映写機で写してビデオカメラで撮影した映像に比べればきれいなものです。まだ、処理もしてませんしね。
しかし、かの富野由悠季総監督は言いました。「実写映画と違ってアニメは素材さえ残っていれば新しい時代のフォーマットで作り直せる」と。
そして、あるじゃないですか。
なんとまあ、残っているわけですよ。捨てることも出来なかったわけでして。
これをスキャナーで取り込んで、
編集ソフトにぶち込めば。
絶句する綺麗さ。(これでも解像度下げて、GIF化してるので画質落としてます)
鉛筆やペンの質感も、マーカーの塗りむらまでも全て見える。
もうね、ハイビジョンどころか、4Kだろうが、8Kだろうが、可能なわけです(理論上)。
夢は広がるなあ・・・。
当時描いた動画はほとんど残ってるわけでして。
ざっと数千枚あります・・・。まさにライフワーク。
これだけでも、我が老後は充実したものになりそうです。
それでは皆さん、良いお年を。